アラフォー世代真っ直中の小泉今日子は自分の居場所をスクリーンに定めたようだ。

この秋、相次いで主演映画が公開される。結婚・離婚を経て人生のキャリアを積んだかつての最強アイドルは映画女優として独特の存在感を醸し出している。

病院の診察室。黒いブラジャーに包まれた豊満バストの谷間が成熟したオンナの色気が漂う。現在公開中の「グーグーだって猫である」(犬童一心監督)のワ ンシーンだ。小泉は万事控えめな独身の女流漫画家役。診察室にいた医師が、飼いネコのグーグーを通じて知り合い、心を引かれていた男性だったと気付き、あ わてて上着を着こむ様子が面白い。

一方、カンヌ国際映画祭で「ある視点」部門審査員賞を受けた「トウキョウソナタ」(黒沢清監督、27日公開)では、家族全員が秘密を抱える一家での主婦 役。こちらは、心にシリアスな感情を抱く女性だ。映画評論家のおかむら良氏は「女優としてやれるところまでやる、いい意味の開き直りを見た。アイドルが女優に変わっていく過程を見たようですごく興味深い」と語る。

かつては天真爛漫キャラがお似合いだった。1985年、大ヒット曲「なんてったってアイドル」で名実ともにトップアイドルの地位を確立。それから23年。突き抜けた明るい「動」のキャラクターが、女心を内面に秘めた「静」に180度変わった。

芸能評論家の肥留間正明氏は「30代後半に脇役を数多くこなしたことで最近は主演でいい仕事が回ってくるようになり、存在感が出てきた」という。おかむら氏も「シングルのキャリアウーマンから生活に疲れた女性まで自然体で演じるから、見ている側もスンナリ受け入れ、女性に好かれるタイプ」とみる。

胸襟を開いた演技ができるようになった背景には、プライベートの結婚-離婚も関係がありそうだ。95年に俳優、永瀬正敏と結婚したが9年後に離婚。

テレビインタビューでは「妻と女優の両方を一生懸命にやろうと思い、迷った」と振り返ったが、今は、「一人でも楽しく生きていること」を前提にプライベートと仕事を両立できるようになったという。

一時は“20歳差交際”として注目を集めていた人気グループ「KAT-TUN」の亀梨和也との破局も伝えられた。

「年下と付き合えば若くなっていく。色恋ざたは人生の彩りで女優に欠かせない。アイドルで頂点を極めたように、今度は女優としてブレークする可能性を見る」とは肥留間氏。

仕事もプライベートも、これからが女盛りか。

9月20日17時0分配信 夕刊フジ

キョンキョン「暗くてモジモジした人が好き」

小泉今日子の3年ぶりの主演映画『グーグーだって猫である』が6日、全国151スクリーンで公開。メイン館となる東京・渋谷のシネマライズで行われ た舞台挨拶には、小泉今日子、上野樹里、加瀬亮、林直次郎、犬童一心監督、そして猫のグーグーとチビグーグー親子が顔をそろえた。

小泉今日子の画像へ

4年ほど前から映画化の構想を練っていたという犬童監督。「こういう日が迎えられてとてもうれしい。毎日撮影で吉祥寺へ通うのが楽しみで仕方なかった。そんな気持ちが映像にも反映されていると思います」と感無量の面持ちだ。

大島弓子の書いた自伝的な人気エッセイ漫画が原作で、現在進行中の作品。大島の大ファンだと話す加瀬は、「相手役が小泉今日子さんということで、いつも僕 がやっているような暗くてモジモジしている役じゃ好きになってもらえないと思った。自分なりに男らしく演じたつもり」とうつむき加減に話した。

すると小泉今日子は、「私個人としては、暗くてジメジメしている人の方が好きですよ」と意味深な笑み。そして、「人はだれもが悩みや問題を抱えていると思 う。でも、楽しいと思う感情は、きっと他のだれかにお裾分けできるものだと思います。上映が終わったら、ニコニコしながら帰ってくださいね」とアピールし た。

9月6日22時38分配信 VARIETY